2月22日、第282回ビレッジライフ懇話会に参加し、兵庫県農林水産部農業経営課長・兼松伸之助氏の「兵庫県農業・農村の今日的課題」についての講演を拝聴しました。
農業は私たちの暮らしに不可欠な産業ですが、農家の減少や高齢化、地球温暖化といった課題に直面しています。今回の講演では、これらの問題への対応策が具体的な事例とともに紹介されました。
● 地域計画と農業の持続可能な発展
農地の維持や利用を明確にする地域計画は重要です。兵庫県は全国最多の2,000件以上の計画を策定していますが、担い手の確保が課題となっています。特に小規模集落では外部からの人材呼び込みが不可欠であり、新規就農者が定着しやすい環境整備が求められています。
● 農村の維持と活性化の鍵「地域運営組織(RMO)」
全国で進むRMOの設立。兵庫県は全国最多のRMOを有し、ボランティア精神が強みです。RMOの役割には農地・水路の管理、地域ルールの明文化、経営継承のサポートなどがあります。県では「地域就農定着応援プラン」を展開し、就農者の支援を強化しています。
● 農村存続に必要な条件整備と溜池管理
農業だけでなく、病院・学校の減少や交通手段の確保も農村存続に関わる重要課題です。また、兵庫県に多く存在する溜池の管理は、農業を支える上で不可欠であり、住民と行政の連携が求められています。
● 「風の人」「土の人」「水の人」の協力
講演では、地域づくりに重要な3つの役割が紹介されました。
風の人:新しい視点や価値観をもたらす人
土の人:地域に根付き、農業や暮らしを支える人
水の人:両者の橋渡しをし、地域をつなぐ人
これらの人々が協力することで、農村の持続的発展が期待されます。
兵庫県の農業と農村は多くの課題を抱えていますが、地域計画の推進、新規就農者の支援、RMOの活用、溜池管理の強化など、様々な取り組みが進められています。今後も地域住民の意識と行動が重要となります。
私も県議会議員として、農業・農村の未来を支えるために全力で取り組んでまいります。