4月29日、湊川公園で開催された「国際盲導犬デー in 神戸」に参加しました。黄色いハーネスを着けた盲導犬が、利用者を静かに導く姿に、会場全体が穏やかな空気に包まれました。ハンドラー(利用者)と盲導犬の信頼関係は、言葉がなくとも深く伝わってきます。
盲導犬が街を歩けるようになるまで
1頭の盲導犬が活躍できるようになるには、およそ2年の訓練と約500万円の費用が必要です。そこには、
子犬を家庭で預かる「パピーウォーカー」、
訓練士や獣医など専門家、
継続的な寄付を行う支援者
といった多くの人の力が支えとなっています。こうした「育ての輪」が、利用者の自立を後押ししています。
私たちにできる小さな応援
街で静かに見守る:仕事中の盲導犬には触れず、遠くから応援を。
やさしい声かけ:信号待ちなどで戸惑っている方を見かけたら、落ち着いて声を。
寄付・ボランティア:兵庫盲導犬協会では賛助会員や一時預かりのボランティアを募集中です。
議会での取り組み
昨年12月の県議会で、盲導犬制度の改善を求める一般質問を行いました。
引退時期の明文化:健康状態と年齢を踏まえたガイドラインを今後、要綱に明記する方針が示されました。
県外転居時の柔軟対応:返還義務の見直しについても、利用者本位の運用へと見直す検討が始まっています。
兵庫盲導犬協会からも前向きな評価をいただいており、具体的な制度改善に向けて意見交換を進めています。
ユニバーサル社会の実現に向けて
盲導犬と歩む方が、自由に外出できる社会は、誰にとっても暮らしやすい社会です。今後も、施設や交通機関の受け入れ環境整備、育成団体への支援、制度改正に取り組んでまいります。