近年、農業分野ではデジタル技術やロボット技術を活用した「スマート農業」が注目されています。特に、労働力不足や気候変動への対応が求められる中、スマート農業は持続可能な農業経営において重要な役割を果たしています。
● 先進技術を活用した生産性向上
スマート農業は、ロボット技術、ICT(情報通信技術)、AI(人工知能)などを駆使して農作業の効率化や生産性向上を目指します。例えば、以下の技術が導入されています。
〇自動運転トラクター:GPSやAIで無人運転し、労働力不足を補う。
〇ドローンによる農薬散布:広範囲に農薬を散布し、省力化を実現。
〇センサーを活用した生育管理:土壌や気候データを基に適切な水やりや肥料管理が可能。
これらの技術により、作業負担軽減、収穫量増加、品質向上が期待されています。
● スマート農業の課題と今後の展望
スマート農業の普及にはいくつかの課題があります。
〇導入コストの高さ:初期投資が大きく、小規模農家にとっては導入が難しい。
〇技術習得の必要性:AIやICTの活用には新たな知識が必要。
〇インフラ整備の問題:地方ではインターネット環境が整っていない地域もあり、技術活用に制約がある。
これらを解決するため、政府や自治体の支援が重要です。例えば、スマート農業導入支援の補助金や技術研修の充実が求められます。政府は「スマート農業技術活用促進法」を施行し、13件の事業計画が認定されています。
● 兵庫県におけるスマート農業の取り組み
兵庫県でも、ドローンや自動運転農機の実証実験が行われており、スマート農業の普及に向けた準備が進んでいます。神戸市北区は自然豊かな農業地帯であり、スマート農業技術の導入により、地域農業の発展と持続可能な次世代への継承が期待されています。
スマート農業は、農業の課題を解決し、より効率的で魅力的な農業を実現する可能性を秘めています。兵庫県議会議員として、農家支援の拡充とスマート農業の普及に取り組んでまいります。