このたび、令和7年6月定例県議会で、神戸市北区大脇台の県立神戸特別支援学校の教育環境改善について一般質問を行いました。
7問の質問の中でも、特にこの学校への思いは強く、教育長からは「歴史的な答弁」をいただきました。皆さまの想いが大きく動き出したことをご報告します。
●神戸特別支援学校の現状と課題
神戸特別支援学校は、昭和53年に知的障害部門の養護学校として開校し、平成25年度には肢体不自由部門も併置されました。長きにわたり、障害のある児童生徒とそのご家族を支え続けてきたこの学校には、深い敬意と感謝を申し上げます。
しかし、現地視察で痛感したのは、教職員の尽力だけでは補えない構造的な課題です。急傾斜のスロープ、全館空調のない教室、最大15メートルの高低差をジグザグのスロープで移動しなければならない運動場やプール……こうした環境が、子どもたちの学びと安全を脅かしています。
同じ神戸市内でも西区のいぶき明生支援学校は最新のバリアフリー設計を実現しており、学校ごとに教育環境が異なることで「教育格差」が生じている現状に強い危機感を抱いていました。
●訴えが届いた!教育長の力強い答弁
今回の一般質問で、私は「もはや対症療法では限界。移転・建て替えしかない」と県に強く求めました。藤原教育長からは「移転改築により対応せざるを得ない状況であると認識している」との明確な答弁をいただきました。
さらに、近隣での適地確保に向け、神戸市教育委員会とも連携し、今年度策定の「県立特別支援学校整備推進計画」にも位置付けるとの方針が示されました。これはまさに「歴史的な答弁」です。私の訴えが、県と市の協力体制の中で具体的な計画へと動き出した瞬間でした。
●子どもたちの未来を最優先に
昭和54年度以降、特別支援学校の設置義務は県にあります。今後は、県がより主体的に取り組み、神戸市とも役割分担を再検討しながら、子どもたちの教育環境の充実を図っていくことが重要です。今回、県市の担当者間で意見交換が行われたことは大きな意義があります。今後も、どこに住んでいても充実した環境で学べるよう、未来志向で協議を継続していただきたいと切に願っています。
●最後に
神戸特別支援学校の移転・建て替えが、子どもたちの未来を守る大きな一歩となることを確信しています。今後も、子どもたちの笑顔と安全を最優先に、全力で取り組んでまいります。
皆さまのご理解とご協力を、心よりお願い申し上げます。