物価高が続く中、政府が備蓄米を放出したにもかかわらず、1か月経ってもお手頃価格のお米が店頭に並ばず、ご不便をおかけしています。今回は、その背景と県・国の取り組みをご紹介します。
1.精米・報告作業による遅れ
政府備蓄米は玄米保管のため、出荷前に「精米」「袋詰め」、さらに卸・流通業者への報告手続きが必要です。この工程で設備能力の限界や事務手続きの負担が重なり、当初予定より数週間遅延しました。
2.入札価格は下がったが、店頭への供給はわずか1.4%
4月末の3回目入札では、60kg当たり約420円の価格低下を実現し約10万トンが落札されました。しかし、実際に小売店へ届いた量は全体の1.4%にとどまっており、「最後の1マイル」での流通が滞っています。
3.政府・自治体の強化対策
農林水産省では、
• 精米・袋詰め設備の増強支援
• デジタル報告システムの導入による負担軽減
• 集荷ルート拡大と早期搬入の協力要請
を進めています。兵庫県でもJAや卸売・小売業者と連携し、物流拠点からスーパーへの配送を加速させます。
4.一日も早く“いつもの価格”を
まだ店頭の供給量は十分ではありませんが、対策は着実に前進中です。私も県の関係機関と連携し、「備蓄米がスムーズに食卓に届く仕組み」の早期整備に全力を尽くします。皆さまには引き続きご理解とご協力をお願い申し上げます。