Q 今回の結果の受け止めは。
斉藤代表 「政治とカネ」の問題が起こり、衆院選、都議選、参院選と、与党に対して大変厳しい国民の審判が下された。国民から突き付けられた政治への信頼回復という課題を、どう自公で乗り越えていくかということで自民党に提案させていただいたが、明確な答えがなかったということで大変、残念だ。
これからも決して敵対するわけではない。これまで26年間、自公連立で積み上げてきた信頼関係をベースに、連立政権の仲間という関係はなくなるが、一緒にやっていこうというのは、お互い申し上げた。
Q 政治資金問題は以前からあったが、なぜこのタイミングなのか。
西田幹事長 政治とカネの問題は、何度も「こういう案でまとめよう」とやってきたが、結果を出せなかったというのが、この1年余りの結末だ。政策を実現する基盤となる信頼が得られなければ国民の期待に応えていけない。新しい政権をつくる時には、これまでにない対応で決着をつけようではないかということで、厳しい提案をした。
高市早苗総裁の時に急に起きてきた問題を取り上げたわけではない。これまでもずっと自民党に対して求めてきたことについて、今ここで決着をつけようということで具体的に申し上げてきた。これに対して残念ながら十分な回答がなかったということで、連立政権は、いったん白紙にするという決断をした。
Q なぜ協議を継続せず、連立離脱に踏み切ったのか。
西田 政策協議が長引いてしまうと、国民生活に大きく影響を与え、国会日程に悪い影響を与えてしまうことを危惧した。私たちも、急に何か言い出したわけではない。具体的な懸念が解消されなければ連立を維持することはできないと申し上げてきた。回答をいただく期限として、協議をずっと行っているわけにはいかないので、きょう決断した。
Q 首相指名について他党からの協力要請に応じるか。
斉藤 首相指名では「斉藤鉄夫」と書く。
Q 多党化の時代に入り今後も連立政権か、または政策ごとの協力が望ましいか。
斉藤 基本的に連立を組むことによって、過半数を占める勢力を持つ政党が政権を運営することで一定の安定性、一貫性を保ち、一つの効果があったと評価はしている。今回、その枠組みから離れるわけで、ある意味で自由な提案ができ、他党との連携の中で政策を実現していく。新しい政治をめざしていきたい。
Q 原点に立ち返って判断したと思うが。
西田 今後の党の方向性として、中道改革の勢力の軸になると申し上げてきた。そうした公明党らしさをしっかりと追求していきたい。