先日、夢洲の大阪・関西万博会場で開催された「自治体職員・議員向け研修」に参加しました。全国から集まった仲間と共に、万博の全体像や可能性を学び、地域の未来を考える貴重な時間となりました。
万博は「オールジャパン」の国家的プロジェクト
研修の冒頭、公益社団法人2025年日本国際博覧会協会の幹部から「大阪だけでなく日本全国のための万博」という熱いメッセージがありました。実際、万博は国が主導し、全国の自治体や企業、市民が一体となって取り組む「オールジャパン」の国家的プロジェクトです。
1970年大阪万博、2005年愛知万博の伝統を受け継ぎ、2025年は「いのち輝く未来社会のデザイン」をテーマに、世界160カ国・9国際機関が参加する壮大な挑戦が進んでいます。
世界最大級の木造建築「リング」と多彩なパビリオン
会場の象徴は、ギネス世界記録にも認定された「世界最大の木造建築物」である大屋根「リング」。直径約615メートルのこのリングの内側には各国パビリオンが円環状に並び、多様な価値観が一つにつながる象徴のようです。
各国パビリオンは「命」「共生」「持続可能性」をテーマに独自の表現を展開。ドイツは循環型社会、イタリアはアートによる命の再生、オーストリアは音楽、フランスは“愛”を掲げています。日本館は「循環」をテーマに命の流れや自然の再生を象徴的に描き、キティちゃんやドラえもんなど親しみやすい工夫も施されています。
自治体にとっての万博――地域振興と国際連携の新たな可能性
研修で特に感じたのは、万博が自治体の「地元振興の起爆剤」になり得ることです。具体的には、
• 観光連携:「EXPOサロン」やポータルサイトで地域観光資源を全国・世界に発信
• 国際交流:参加国パビリオンとの姉妹都市連携や人材交流の推進
• ビジネスマッチング:中小企業と海外企業の出会いの場としての活用
• 持続可能な施設活用:会期後のパビリオンや設備のリユース(再利用)
これらは兵庫県内の市町にも応用可能で、農業・観光・教育など様々な分野で新たな連携や発展のヒントになると確信しています。
「体感」から生まれる共感と希望――万博の熱気を地元へ
現地で感じた最大の価値は、「未来社会の実験場」を自分の目で見て、世界中の来場者と熱気を共有できたことです。資料や映像では伝わらないリアルな未来への手応えと、自治体が果たすべき役割の大きさを実感しました。
この万博は単なるイベントではなく、世界の課題解決や持続可能な社会づくりに向けた「共感」と「希望」を広げる場です。兵庫・神戸からもこの熱気とビジョンを持ち帰り、地域の未来づくりに活かしていく決意を新たにしました。
最後に
万博は、誰もが「未来の主役」になれる舞台です。自治体や地域の皆さま一人ひとりがこの機会を活かし、世界とつながる新しい一歩を踏み出しましょう。私も皆さまと共に、希望あふれる地域の未来を創っていきたいと強く願っています。