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お知らせ・ニュース

2025.8.11

若い世代の未来を守る「プレコンセプションケア」国が初の本格推進へ

本日は、若者の将来設計と健康を支える「プレコンセプションケア(プレコン)」について、政府・兵庫県それぞれの最新施策と現状、そして今後の課題を交えてご紹介いたします。

 

■ 国による5か年計画のスタート
2025年、政府(こども家庭庁)は「プレコンセプションケア推進5か年計画」を初めて策定し、全国的な支援体制強化に本格的に乗り出しました。その主な柱は以下の通りです。

・性や妊娠、健康に関する正しい知識の普及

・相談支援の充実(一般・専門相談窓口の設置)

・若者を支える「プレコンポーター(支援人材)」の養成

・医療機関との連携による地域密着の専門対応

また国は、「妊娠・出産は女性だけの問題」ではなく、男女とも主体的に健康について考える新しい視点から、若い世代全体への情報提供・教育機会拡大を進めています。

 

■ 兵庫県独自の取組と現状
兵庫県でも、国の5か年計画を受けて、独自の推進体制を構築しています。
主な取り組みとしては、
・県公式ポータル「プレコンはじめの一歩。」を開設し、若年層向けに正しい情報や学習コンテンツを発信
・保健師・助産師等による専門相談事業の展開
・「ひょうごプレコン相談窓口」や電話相談ラインの設置拡充
・出張講座や学校連携による性教育・健康教育の強化
・認知度向上・利用促進のための周知キャンペーンの実施

 

■ 具体的な数値目標と現状

兵庫県、そして国全体でのプレコン事業には、明確なKPI(重要目標指標)が設定されています。たとえば、

・若い世代への相談窓口認知度を現状の約10~20%水準から5年以内に80%へ

・専門相談センターの設置自治体率を30%→80%へ

・相談サービスに対する満足度100%を目指す

など、具体的な数値目標を掲げて進捗管理が行われています。

現状では、認知度自体がまだ1割前後の段階です。プレコンの言葉や内容を十分に知っている若者はまだ少なく、これから段階的な普及と啓発を強力に進める必要があります。相談満足度やセンター設置率なども部分的な実施段階ですが、県内の各地域で着実に進めているところです。

 

■ 今後に向けて

プレコンセプションケアは、従来の「妊娠・出産は女性のこと」という枠組みを超え、男性も含めて全ての若者が将来に向き合い、健康や人生設計を主体的に考えられる社会づくりをめざしています。

兵庫県議会としましても、相談体制や教育施策のさらなる充実、現場の状況を的確に把握しながら政策化を進めてまいります。