JR東日本が、駅係員や支社社員が運転する「公共ライドシェア」を開始します。これは、人口減少に伴う地方の交通課題を解決する試みです。全国的に鉄道利用者が減少する中、地方交通の維持が課題となっています。この取り組みが地域住民の移動手段確保と地方活性化にどう貢献するのか見ていきます。
■ JR東の「公共ライドシェア」、千葉県から開始
JR東日本の「公共ライドシェア」は、自治体が運行主体となり、駅係員らがレンタカーで運行する仕組みです。
📌 運行開始:千葉県館山市・南房総市(2025年3月)
📌 運行時間:早朝・夜間
📌 運賃:タクシーと同水準
2025年下期には秋田県仙北市での実証運行も予定され、関東・東北エリアへの拡大も視野に入れています。
■ 過疎地域の交通維持へ
地方では人口減少で鉄道利用客が減り、廃線が相次いでいます。
✅ JR東日本の地方36路線で2023年度に757億円の営業赤字
✅ 津軽線・久留里線の一部区間で鉄道廃止決定
バス業界も運転手不足が深刻で、2030年度には3万6000人の不足が見込まれています。JR東が既存の人員と車両を活用し、コストを抑えながら移動手段を確保することは重要です。
■ Suicaと連動、新幹線と組み合わせた未来の交通
将来的にはSuicaを活用した自動配車サービスも構想されています。
📌 新幹線と連動し、到着駅で車両を自動配車
📌 Suica決済でシームレスに移動
これが実現すれば、「駅からの足」が確保され、鉄道利用促進につながる可能性があります。
■ 兵庫県でも求められる新たな交通システム
兵庫県、神戸市北区は広範な住宅地と山間部を抱え、公共交通の維持が重要です。
✅ バス路線縮小・運転手不足
✅ 高齢者の移動手段確保
✅ 都市部と郊外をつなぐラストワンマイル整備
地域の実情に合わせた柔軟な公共交通サービスを兵庫県でも検討できるよう、関係者と協議を進めます。